2025年10月08日

先日、裁判傍聴引率に行ってまいりました。

 

裁判傍聴引率とは、弁護士会の法教育委員会の活動の一環として、県内の学校等から申し込みを受け、学生の方々の裁判傍聴の引率を行う活動のことです。

 

当日は、神奈川県弁護士会館に集合し、刑事裁判に関する基本的な事項や傍聴における注意事項について３０分ほど講義した後、実際の裁判を傍聴しました。今回傍聴した事件はいわゆる特殊詐欺と呼ばれる詐欺事件で、被告人はSNSで「裏バイト」と検索したことをきっかけに事件を起こすに至ったというような内容でした。当日は、被告人質問や論告・弁論を傍聴することができました。

 

裁判傍聴後は再び弁護士会館に戻り、学生の方々からの質疑応答や感想を述べてもらう時間となりました。この日は、傍聴した事件の弁護人を務められていた先生もいらっしゃり、質疑応答に応じてくださいました。学生の方から、刑事事件はこれまでテレビの中の世界の出来事のように感じていたが、今回傍聴してみて、自分のいる世界で起きている出来事であると実感できた、との感想があったことが印象的でした。

 

この活動を通じて、学生の方々にも我々の業界に興味を持っていただき、ゆくゆくは法曹の仕事を志すような方がいれば、うれしく思います。裁判所に行くことで、誰でも裁判を傍聴することができますので、皆様も一度は裁判を傍聴してみてはいかがでしょうか。

 

弁護士　本多貴一